建物の修繕とリフォームのポイント

素人でも分かるALCの劣化診断方法

建築知識 2021.01.05

ALCの欠点を補うのはメンテナンスの継続しかない

修繕をしないALCはデメリットしかない”という記事で、ALCには多くの機能的なメリットがありながらも、吸水性があるという欠点が大きなデメリットとして存在することをご理解いただけたかと思います。今回は、このデメリットを補っている防水機能を維持するために必要な「劣化診断」の方法について書いていきたいと思います。

ALCの劣化を見極める

メンテナンスをするためには、修繕をする時期の見極めつまり、劣化状況を把握出来なければなりません。建物の管理会社やハウスメーカーは大体の劣化を時間の経過によって判断し、修繕の提案をしてくれますが、劣化速度は建物自体や立地条件によってもまちまちで、自然現象にも大きく左右されるため、まずは自分の目で確認することが最良であると考えた方が良いと思います。そして、少しでも劣化していると感じたら専門の業者や管理会社に相談し、しっかりとした診断と修繕提案を受けるべきだと思います。

※前提として今回は屋上・屋根やバルコニー等を除き、外壁に焦点を絞って記述します。

 

外壁がALCボードの建物で最低限見なければいけないのはシーリング外壁の表層塗膜です。

ここで少しでも劣化が見受けられるようでしたら修繕することを検討してください。

1.シーリング劣化の見極め方

ALCボードの継目を保護しているシーリングは厚みがあり幅も太いため、すぐに断裂は起こりませんが、ひび割れや弾性の低下で見極めることが出来ます。まずは、指で押してみて弾性が落ちていないか確認してみてください。弾性が残っているものは指で押すだけでも伸び縮みを感じることが出来ます。次にひび割れがないか探してみてください。ひび割れは目視で確認することが出来ます。ボードとボードの継目だけでなく、窓廻り等も注意して見てみると劣化が見受けられることが多いです。

ひび割れを起こしているシーリング

2.外壁の表層塗膜劣化の見極め方

ALCの弱点である吸水性は塗膜の防水性によって補われています。そのため、塗膜による保護が無くなってしまうと水を吸える状態になってしまうため、完全に塗膜が劣化してから塗装するという考え方ではなく、劣化の兆候が見受けられた段階で早めに塗装を行う必要があります。

塗装してある外壁全般に共通する劣化の判断基準としてチョーキングががあります。チョーキングとは、白亜化という意味で、紫外線や熱・水分・風等により塗膜の表層樹脂が劣化し、塗料の色成分である顔料がチョークのような粉状になる現象のことを言います。確認する方法は簡単で、外壁を手で軽くこすって手に粉状のものが付くかどうかで確かめることが出来ます。

 

チョーキングが発生した外壁

 

また、ひび割れ(クラック)に関しても浸水の原因となるものなので、発生している場合には修繕の必要な時期である目安になります。大きなクラックはすぐにわかりますが、髪の毛程度の幅の細いひび割れ(ヘアクラック)が先行して発生してきますので、注意深く確認してみるのも良いと思います。

ヘアクラックが発生した外壁

 

カビや藻の繁殖などが見られた場合は、表層塗膜の劣化で水を弾く性能が低下していることが考えられるので、劣化の兆候の一つと言えます。

知識がある方には当たり前のことかもしれませんが、実際には上記のような兆候を見落としていたり、専門業者に相談することを躊躇ってしまっている方がいるのも事実です。管理会社や業者に言われた時にはすでに劣化が進行していたというケースも多く、特にALCは他の壁材に比べて劣化の進行速度が早いので、自分の資産を守るためにも一度建物の状況を確かめてみてください。

まとめ

まずは自分の目で建物の状況を確認する

 

シーリングの弾性をチェックする

 

外壁の表面を手でこすってチョーキングの有無をチェックする

 

ひび割れやカビ・藻の繁殖がないか確認する

 

些細なことでも気になることがあれば専門業者に相談してみる

ALCの欠点を補うのはメンテナンスの継続しかない”修繕をしないALCボードはデメリットしかない”という記事で、ALCには多くの機能的なメリットがありながらも、…

2021.01.05

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